LDSであることの辛さ【②手術編】

loeys-dietz 症候群

こんにちは、mikanです。

前回の記事、LDSであることの辛さ【①診断編】に引き続き、私がつらいなと感じた体験について共有していきます。

私はロイス・ディーツ症候群と診断されてから、3回の手術を受けています。

  1. 動脈瘤に対するコイル塞栓術
  2. 腹部大動脈瘤に対する人工血管置換術
  3. 大動脈弁閉鎖不全症に対する大動脈基部置換術

それぞれの手術を受けた後に、大変だったことについて順番に詳しくお話ししていきます。

コイル塞栓術後の辛さ

私が最初に受けた手術は上殿動脈瘤のコイル塞栓術でした。詳しい体験談はこちら()をご覧ください。コイル塞栓術はカテーテル手術で、全身麻酔下で行われました。

コイル塞栓術で辛かったことは、まさかの「腰痛」でした。

術後はICUで一晩を過ごしましたが、腰が痛すぎて全く眠れませんでした(泣)。さらに、隣の病床の患者さんがバタバタしていたこともあって余計眠れず。

腰痛の原因は、おそらく手術中の体勢だったと思います。

手術台で横になったとき、「少し体勢が悪いかも?」と感じたものの、面倒くさくてそのまま眠ってしまってしまいました。この判断が後の腰痛につながったようです(笑)。

次の手術では手術台に横になる際に体勢に気を配るようにしました。その結果、腰痛はかなり軽減されました!

手術台の上でモジモジ動くのは恥ずかしいかもしれませんが、手術台の上での体勢は術後のICUでの腰痛に大きな影響があります。皆さんも気を付けてくださいね。

人工血管置換術後の辛さ

2回目の手術は腹部大動脈瘤を人工血管に変える手術でした。詳しい体験談はこちらをご覧ください。この手術はお腹を開ける手術で、全身麻酔でした。

人工血管置換術で辛かったことは大きく分けて2つありました。

創部の痛み

術後最も辛かったのは創部の痛みでした。開腹手術は腹筋を切るから痛みが強いそうです。

トイレに行く際に自力で起き上がることができず、何度も看護師さんの助けを借りていました。

あまりにも痛くて、しかも痛みが続くので、

「この痛みは一生治まらないかもしれない」

と不安になりました。

看護師さんにボソッと不安を伝えると、「来週には元気に歩いているmikanさんを想像できますよ!」と励まされ、その言葉に救われました。

数日後には痛み止めを使いながらですが歩けるまでに回復しました。

便秘の悪化

術後辛かったことのもう一つが便秘でした。手術をする際に、一度腸を外に出して戻すため、腸の働きが悪くなることがあります。

もともと便秘気味な私は、手術後の便秘がひどくなり、お腹がパンパンに膨れ、食事を取ることもできないほどでした。

このとき、食べられないことへの不安から泣いてしまったことを今でも覚えています。

普段と違う体調の変化は、術後の精神的な辛さをさらに大きくします。不安を抱えていると、体だけでなく心にも負担がかかるものです。

大建中湯とセンノシドをもらって飲んだのと、歩くことが大事と言われていたので、院内を頑張って歩きました。

薬のおかげもあり、退院するころには改善していました。

大動脈基部置換術後の辛さ

3回目の手術は大動脈基部という、心臓から出ている大きな動脈の付け根を人工血管に変える手術でした。詳しい体験談はこちら(前編後編)をご覧ください。胸を真ん中で開ける手術で、全身麻酔・人工心肺を使う手術でした。

この手術で辛かったことも大きく分けて2つありました。

飲水制限

術後最も辛かったのは飲水制限です。

他の手術でも手術直後は飲水制限がありましたが、特に心臓手術の後は、1日に飲める水分の量が制限されていました。

手術後は例えようがないほど強烈に喉が渇きます(笑)。ICUにいる間、幸いなことにをもらうことができました。口の中に氷を入れた瞬間、「パアァァァァァァァ…ッ!!!」とお花畑が広がるほどの感動を覚えました(笑)。喉の渇きが極限状態だったので、この氷が本当に救いでした。

飲み込むことはできませんが、歯磨きもリフレッシュになりました。

一般病棟に移るころには自分で飲水管理をするようになりました。体を起こすのは自由にできて、1日1000mlくらい許可されたのでかなり楽になりました。

〇〇の痛み

もう一つ辛かったのは、痛みです。

心臓手術の後、予想外だったのは肩と背中の痛みでした。腹部動脈瘤の手術の時には、術後数日間は傷口の耐えがたい痛みがありましたが、今回の心臓手術では傷口の痛みはほとんどありませんでした。しかし、術後5日目を迎えたころ、急に肩や背中に強い痛みが現れました。

先生のお話によると、開胸手術では胸を開くことと、手術台の上で長時間体を固定することで、どうしても肩や背中に負担がかかるようです。

退院後2週間くらいはロキソニンを服用したり、湿布を貼っても痛みは続きました。特に車の揺れで痛みがより強くなりました。2週間くらいして痛みは落ち着いたものの、術後半年が経過したころに再び痛みがぶり返しました。長い付き合いになるなという印象です。

脱毛しておくべきだった

手術とは関係ありませんが、辛いときでも生えてくるムダ毛についてです。

私は家庭用脱毛器で腕と脇の毛は処理していましたが、足とVIOの脱毛は手付かずでした(笑)。次回の入院に備えて、脱毛を進めている最中です!

3回手術を受けていますが、それぞれの手術ごとに違った大変さがありました。

少しでもこれから手術を受ける方の参考になれば幸いです。

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