腹部大動脈瘤で人工血管置換術を受けた話。

loeys-dietz 症候群

こんにちは、mikanです!

今回は腹部大動脈瘤の手術のことや術後の生活について、私が感じたリアルな体験をお話ししていきます。


手術方法について

腹部大動脈瘤が大きくなると、治療方法は大きく分けて2つあります。

  1. 人工血管置換術
  2. ステントグラフト内挿術

ただ、私の場合はロイス・ディーツ症候群という結合組織疾患があるので、人工血管置換術を受けました。血管が弱い病気なので、ステントを入れてしまうとステントの端に動脈瘤ができやすく、予後が良くないからだそうです。


術前のこと

最初に診察を受けた時点で動脈瘤が大きくなっていて、「もし破裂したら命に関わる」と言われました。万が一出血が起きたら、「背中に感じたことのない痛み」「移動する痛み」が起きるそうで、そんな時は土日でも夜中でもすぐに救急車を呼ぶようにと言われました

不安でしたが、何事もなく無事に手術当日を迎えることができてホッとしました。


手術当日とその夜

手術は6時間ほどで終わりました。術後すぐは、1時間おきに目が覚めて全然眠れませんでした。

腹部大動脈瘤の手術で何よりもつらかったのは痛みです。これまでいろいろな手術を経験しましたが、この手術が一番痛かった…。

術後の痛みを和らげるために硬膜外麻酔を使っていましたが、血圧が低すぎて麻酔が一時中止になった時の激痛が忘れられません。脂汗が出るほどで、「これ、本当に耐えられるのかな」と思いました。


一般病棟へ

集中治療室で2日過ごした後、一般病棟に戻りましたが、最初はお腹が痛すぎて自力では起き上がれませんでした。

トイレに行くたびに看護師さんを呼んで手伝ってもらっていました。

あまりの痛さに「この痛み、本当に治るんですか?」と思わず看護師さんに聞いたら、「来週には元気に歩いてるmikanさんが見える気がしますよ!」と笑顔で励ましてくれました。その言葉に救われたのを覚えています。

次の日には、ベッドの機能を使ってなんとか起き上がれるようになりました。

コツは、お腹を手で押さえながら動くことです。これだけで少し楽になります。


腸の癒着予防とリハビリ

手術後は腸の動きが悪くなったり、腸が癒着することがあるそうです。腸の癒着予防のために「痛み止めを使い切ってでもたくさん歩いて!」と先生に言われました。

硬膜外麻酔の他にも点滴の痛み止めを何回も使いました。それでも「とにかく歩くために痛みを抑える」が大事だったので、先生の言葉に従って頑張りました。

術後1週間くらい経つとかなり体が動くようになり、10日目には退院できました!

便秘

お腹を開いて手術をすると、一時的に腸の動きが悪くなり、入院中は普段より動かなくなるため、便秘になりやすいです。私はもともとお腹の調子を崩しやすい体質だったこともあり、手術後にお腹が張って苦しくなりました。入院中は薬を2種類服用して便の状態をコントロールし、退院後は自然に排便ができるようになりました。

入院中に服用していた薬
1つ目は、大建中湯という漢方薬です。この薬にはお腹を温める効果があり、腹部手術後の腹部膨満感を改善するために用いられます。一度に飲む量は多いですが、ほんのり甘く、生姜と山椒のピリッとした刺激があるため、意外と飲みやすいと感じました。私は1日3回、2包ずつ服用していました。

2つ目は、センノシドという便秘薬です。センノシドは腸を刺激して排便を促す薬で、夜に2錠服用すると翌日の午前中には便が出ました。この薬には成分自体に色がついているため、排出される便がやや黄色っぽくなるのが特徴です。


退院後の生活

退院後は「腹筋を切っているので、3カ月間は腹筋の筋トレは控えてください」と言われました。

学生だった私は、退院から12日後に卒業に関わる試験が控えていました。2日間の試験でしたが、最後の方は耳がこもって疲れを感じたものの、なんとか乗り切ることができました。

さらに、退院後2カ月くらいでデザインフェスタに参加できるまで回復! ただ、調子に乗ると翌日お腹が痛くなることもあったので、無理は禁物だと学びました(笑)。


まとめ

この手術は本当に痛みが大変でしたが、リハビリや医療チームのサポートのおかげで無事に日常生活に戻ることができました。同じ手術を控えている方に少しでも参考になる情報をお届けできればと思います!

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